CLOUDSTREET特別企画

『朝一でのハイクアップ』
― Home area NASAにて―

NASAのスタッフたちは、最近朝一のフライトの為ハイクアップしているらしい。
パラグライダーを始めたとき、数度ハイクアップしたことがある。

雪が積もった日、車が上がれなくて、一人で雪道をハイクアップしたこともあった。
もちろん大変だったけれど、TOから見える白く雪化粧した八郷盆地は本当に美しかった。

当時の装備は、ハーネスもペラペラで、今のハーネスに比べるとかなりお粗末なもものだった。
ヘルメットもプラスチック製のものを使っていたし、ツリーランキットも持っていなかった…。
装備は今よりかなり軽かった。

元々パラグライダーは、クライマー達が安全に下山するための道具がルーツだそうだ。
そういう意味では、ハイクアップは理に適っていて、それが、本来の姿であり、
まさに原点回帰なわけだ。

また昨今、素材の進化もあり、グライダーやハーネスの軽量化が図られ、
装備の軽量化が進んでいる。
そして何より、
X-alpsの知名度が上がるとともに、
ヨーロッパでも"trek&fly″が人気を得ているようだ。

今はハーネスもポッドハーネスになり、私の装備重量は20kgを超えている。
しかし、時間を気にせずゆっくり登っていけば済むことだ。
今の時期は、日が昇るのも早く、うまくいけばソアリングできる可能性もある。
…ということで、明らかに東寄りの風が入る日にハイクアップしてみようと心に誓った。

 

6月1日、風は弱そうだけど、6時に自宅を出発し、7時前にNASA SHOP前に到着。
軽くストレッチし、準備を整えるけれど、スタッフに全く連絡をしていなかった為か、
7時になっても誰も来ない。O山さんの車はあるものの、姿は見えず。
空は鈍曇りだし、あきらめて、こたつ部屋で「岳」を読んでいると、7:30頃、キドちゃんが到着。
とりあえず準備し、いよいよハイクアップにトライ。

とりあえず、自分のレギュラー装備で登ろうと思っていたら、
AdvanceのハーネスSUCCES 2+を貸してくれるというので、遠慮なくポッドハーネスを置いてゆくことにする。
バリオは、音だけバリオの
FlyTEC SONIC
GPSはランニングで使っている
GARMIN Forrunner 405
これで、かなりの軽量化が図られているはずだ!?

昨年富士山登山の時に購入したトレッキングポールを伸ばし、キドちゃんと共にスタート。
メインLDを抜け、馬を飼育している牧場を抜け、お墓の脇から山道に入る。

 最初は問題なかったけれど、
 斜面が急になると、足が前に出にくくなる。
 ポールを使いなんとか体重を前にかける。

 残りの道が一本道になったところで、
 キドちゃんへ、 自分のペースで登るので、
 こちらのペースを気にしないでいいよと、伝えると、
 せっかくだからと、私のペースに合わせてくれた。
 
 登山道中盤が一番急斜面だ。
 だからこそ、この山からは、TOし易く、
 サーマルが出やすいのだ。

 汗が滴り落ちる。
 途中、後からスタートした板さんが、
 追いついてきたので、道を譲る。

 1時間弱でNASA MAIN TOに到着。
 どうやら、O山さんは、我々より先にSHOPを出発し、
 既にフライトしたらしい。

 板さんがTO。
 その頃にはCOOからTOしたBoomerang8×3機が
 ソアリングしていて、高度を稼いでいた。

 続いてキドちゃんがTO。
 最後にシロ・チャオ・ハチの3匹の
 マスコット犬に見送られ私もTO。
 鈍曇の空なのに、
 上空が冷えているためか、
 弱いサーマルが点在。
 

低い位置からでも、丁寧にソアリングすれば、確実に高度を稼ぐことができる。
弱いサーマルをサーチするのは、かなりいい練習になる。

装備が軽目のため、弱いサーマルでも高度は稼げるのだけれど、
サーマルへのエントリーにもたつく感じも否めない。なので、
アクセルを踏みっぱなしでフライトするほうが、グライダーの動きがいい。

また、久々のネイキッドハーネス(!?)だったので、なんだかちょっと気恥しく、
そんなこんなで、フライトしていると、かなり手足が冷えて来たので、とりあえずLDすることに。



鈍曇の空模様の中安定したサーマルで、900m弱まで上がったし。
当初はブッ飛びだと思っていたので、
ちょと、ご褒美をもらったみたいな、かなり得した気分だった。

体力維持の為にも、定期的にハイクアップするのもいいなぁ…。


ちなみに2本目は、バスで上がり、NASA TOPからESCAPE S'TREAMをお借りしてフライト。



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